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第一筑波隊 福島正次少尉
 

 

 

福島正次少尉 福島元次氏提供
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金鶏勲章 福島元次氏提供

母に捧ぐ

 己が身は君の御楯と散らうとも

   折々は帰る母の夢路に

 森岡高等工業学校(現岩手大学)卒業後、第13期飛行予備学生となり、筑波海軍航空隊で操縦訓練を受け、一時福岡県築城航空隊に移り、中練の訓練に励みました。昭和19年5月に再び筑波空に戻り、日夜戦闘機の猛訓練を続けました。昭和20年4月6日午後4時過ぎ、神風特別攻撃隊第一筑波隊の同志16名とともに、鹿屋基地を発進し、沖縄周辺の輸送船団に突入し、散華しました。任海軍大尉。

 参考文献 『筑波海軍航空隊 青春の証』友部町教育委員会生涯学習課

 四月一日付の遺書がありました。

 本日愈々出撃致します。

 父母様に何の孝養も出来ず先立つ事はお許しください。

 私は元気一杯張切って敵空母に体当たり致します。必ずや父母様のご期待に従ふ様見事に散りますこと故御安心下さい。

 家の方の今度の不幸も戦災にして勝利の前には、総ての犠牲も覚悟せねばなりません。父母様にも悲観せられることなく希望を持って今後更生せられる様お願いいたします。

 私は今こそ秋水の如く、鏡の如く、白紙の気持ちで戦場に向かひます。我々の向ふ処必ずや敵撃滅の報を齋らせます。

 父母様、私の二十有五年の長き一生の御面倒を深く御礼申し上げます。

 

 私の部屋に次の文がかかって居ります。

 

 我等は天皇陛下の神兵なり

 神国の神風、筑波原頭より捲き起さん

 男一匹五尺の体 やるぞ空母に体当たり

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